神の島「久高島」をご存知でしょうか?
沖縄のガイドブックなどにもほとんど出てこない沖縄本島南部からほど近い離島ですが、フェリーで20〜30分で行けて、まだまだ観光客も少なくとても静かで風格のある島です。
久高島(くだかじま)
久高島は、沖縄本島の東南端に位置し、知念岬の東方約5.4kmの海上に浮かぶ平坦な島です。
島の土地は、国有地、村有地、一部私有地(沖縄電力用地)を除き、全てが共有地(総有)とされ、住民はそれぞれの土地について利用権はあっても所有権(処分権能)は認められていません。
これは、島外者等への土地の流出を防ぎ、「島」としての地域共同体を維持するための手段として長い歴史の中で認識されてきたことです。
琉球開びゃくの神話や秘儀「イザイホー」が伝承されていたとして、神の島、民族の島と呼ばれ、今なお年間で30余の祭祀が行われています。
現在、南城市知念字久高として100戸余の一集落で形成されていますが、明治40年代の町村制施行に伴う合併が行われるまでは久高・外間の二村があり、ともに知念間切(まぎり)に属していたとされます。ー 久高島ガイドブックから引用
島内には多くの名所があります。ここ久高島でしか見られないダイナミックな風景と、人口300人という規模感もあり、近代文明に侵食されていない昔ながらの沖縄の風景が味わえるとても良い島です。
※島内には今でも神聖な立入禁止区域が設けられていますので、むやみに入らないようにしましょう。
久高島からのお知らせ
久高島は、島で暮らす人々にとって、生活の場です。
感謝、祈りの生活により守られ、育まれてきた、他とは少し違う場所です。
- 神行事の期間中は、集落から北への立ち入りが制限されます。
- 部落内で、騒音を出す行為などはお控え願います。
- 水着のまま集落内を歩くことはお控えください。
- 自転車・自動車の安全運転をお願いします。
- 久高島は幅の狭い道が多いですので、樹木や芝生を傷めない運転をお願いします。
- 久高島から動植物の一切の持ち出しを禁止します。
- 島から石を持ち帰らないようお願いします。誤って持ち帰り、石を島に返しにいらっしゃる方もおります。
- 日差しと暑さ対策は万全に、久高島での滞在をお楽しみください。
- 久高島特産のお土産も、ぜひお買い求めください。
- 拝みや祈りの妨げになる行為はおやめください。
- 賽銭箱のない場所に、賽銭を置くことはおやめください。
- 献花、線香、お供え物などにつきましても、お控えください。
- 「外間殿(ほかまどぅん)」の中に入ることは禁止されています。
- 「いしき浜」では、遊泳は禁止されています。
- 「フボー御嶽」への立ち入りは禁じられています。
上記事項をご留意頂きゆっくりと久高島観光を楽しんでください!
久高島へのアクセス方法
久高島はここ↓
沖縄本島南東沖に位置する小さな島です。僕が沖縄宜野湾に住んでいた頃に地元の人から教えてもらったのが知ったきっかけでした。『神聖な島だからあんまりおもしろくないかもしれないヨ〜』って(笑)
久高島へのアクセスは安座間港発のフェリー(高速船)になります。
ゆいレールやバスなどの公共交通機関を乗り継いでも行けるようですが、那覇から港までは結構離れているので、いつもレンタカーで行っています。
久高島行きフェリーの料金
高速船 (所要時間 約15分) | ||
大人 | 片道 760円 | 往復 1,460円 |
小人 | 片道 390円 | 往復 750円 |
フェリー (所要時間 約25分) | ||
大人 | 片道 670円 | 往復 1,280円 |
小人 | 片道 340円 | 往復 650円 |
*小人は小学生まで。小学生未満の児童については保護者1人につき1人は無料。保護者の数を上回る児童につきましてはその人数分の小児運賃を頂きます。中学生以上は大人料金です。
*追加料金(高速料金)
フェリーくだかⅢの往復切符を購入された方で復路(帰り)の便を高速船にしたい方は高速船とフェリーの運賃の差額90円を高速料金として追加申し受けます。
※高速船の往復切符を購入され、復路の便をフェリーで帰りたいときは乗船できますが、差額30円の払い戻しはありません。
安座間港発〜久高島行きのフェリー運行時間
1便 | 9:00 | 高速船 |
2便 | 10:00 | フェリー |
3便 | 11:30 | 高速船 |
4便 | 14:00 | フェリー |
5便 | 15:30 | 高速船 |
6便 | 17:30 | フェリー |
久高島発〜安座間港行きのフェリー運行時間
1便 | 8:00 | 高速船 |
2便 | 9:00 | フェリー |
3便 | 11:00 | 高速船 |
4便 | 13:00 | フェリー |
5便 | 15:00 | 高速船 |
6便 | 17:00 | フェリー |
※注意したいのは、フェリーの運行時間が時期によって変わること(ここに掲載したのは夏時間です)夏場の繁忙期の方が本数は多くなるようですが、余裕を持ったプランを立てたいので事前に公式サイトを確認するようにしましょう。
下記表のように、通常はフェリーと高速船が交互に運行されていますが、日によってはフェリーのみの日もあります。事前にしっかりと確認しておきたいポイントです。
また、料金はあまり変わりませんが、高速船の方が約半分の時間で渡ることができます。
南城市知念安座真港 (沖縄本島側)出港時間 | 久高島徳仁港 出港時間 | 船種 | |
---|---|---|---|
1便 | 9:00 | 8:00 | 高速船 |
2便 | 10:00 | 9:00 | フェリー |
3便 | 11:30 | 11:00 | 高速船 |
4便 | 14:00 | 13:00 | フェリー |
5便 | 15:30 | 15:00 | 高速船 |
6便 | 17:30(夏期) 17:00(冬期) | 17:00(夏期) 16:30(冬期) | フェリー |
久高島の貸し自転車(レンタルサイクル)
船が港に着いて道なりに行くと、まずは貸し自転車屋さんがあります。(島内に3軒あるらしいですが今回は1軒しか開いていませんでした)
↑写真が電動自転車の料金表が隠れちゃってますね^^;
1時間で普通自転車が300円、電動自転車がたしか500円くらいだったと思います。僕は2時間で普通自転車600円/電動自転車900円でレンタルしました。
電動の方が楽ですが、坂道は少ないのでママチャリの普通自転車で充分です。それよりも砂利道にタイヤを取られることが多かったのでマウンテンバイクを貸し出してるところがあればそっちが良いかも…。
島を回っていると、徒歩で一周している方もいらっしゃいましたので、徒歩散策もおすすめです。ただ、ビューポイントに着くまでは日陰もないし、下の写真のようななーんにもない道がひたすら続きますので、好きな人限定!という感じ。
久高島のビューポイント
フェリーの受付と同時に簡単なマップを貰えます。
とても小さな島で、レンタルサイクルで20〜30分程走れば一周できてしまいます。※マップ上の所要時間は絶景ポイントでゆったりまったりする時間も含まれているので一周2時間で記載されています。
ここからは久高島の主要な観光地を写真でレビューしていきます。
まずはフェリーで久高港に入港するとき!その海の透明度に驚かされます。
上陸すると、風と草木の揺れる音しかしない…なんと神々しいことか。前情報なしで上陸してもきっとその神聖さに気付くと思います。
入島したら、さっそく自転車をレンタルしにいきましょう!数には充分な余裕がありますが、受付でちょっと並ぶので早めが吉!
小さな島なのですぐに一周できますが、ここで出てくる疑問が「右回り?」「左回り?」
僕は過去2回上陸していますが、両方とも右回り(時計回り)です。
他の観光客の方も右回りが多かったように感じます。ここは直感かもしれませんが、自然と島が導いてくれてるような感覚もあります…。
早く海が観たくて、外間殿などの建築物はスルーしてしまったので、概要だけ掲載しておきます。
外間殿
天頭神(天の神様の総師)、王礼乃神(太陽の神様)、松乃美神(お月の神様)二レー大主神(植物の神様)、梁万神(健康の神様)久高島の祖先百名白樽の時代より島の守護神として祭られ外間祝女と外間根人が祭主で総べての祭事が行われる祭場である。外間殿には、上記の太陽、月、竜宮など七つの神様を祀ってあり、久高殿と共に島の祭祀場としては重要な地位を占める。隣には西威王が生まれたアサギ家がある。
島を周り始めると、いくつかの海が観えるスポットが出てきますが、後々最高の海が観れるので最初の方はスルーしてしまっても良いでしょう。
フボー御嶽(ウタキ)
まず最初であり、島で最も神聖とされる場所「フボー・ウタキ」
久高島フボー(クボー)御嶽
久高島の中央西側にあり、琉球開びゃく神話に登場する七御嶽のひとつです。昔から霊威(セジ)高い御嶽として、琉球王府からも大切にされてきました。
奥にある円形広場はイザイホーやフバワク行事などの祭祀場となっており、人々にとって最高の聖域です。何人足りとも、出入りを禁じます。
女人禁制・男子禁制などではなく、何人たりとも出入り禁止です。年に一度だけ祭事があるそうで、その時には限られた人だけが入ることができるそうです。
僕みたいな島の人でもなんでもない人は、一生立ち入ることができない聖域…。
↑フボーウタキ。この奥に何があるのか…。妄想は膨らむばかり…。
ロマンスロードから眺める絶景の蒼
海目的の久高島なら、一番の見所といっても過言ではない「ロマンスロード」からの絶景。
海には干満があるので、干潮時を狙うと最高に綺麗な景色に出会える。あとは、季節によっても空の”抜け感”が違う。やっぱり夏がいい。
↑こちらは同じ場所からの1枚(2019年4月)だけど、天気は快晴なのに7〜8月と比較するとちょっと空が淀んで見える。
にしても、ここからの海は絶景以外のなにものでもないので人生で一度は見ていただきたいポイント。
ポイントからポイントまではゆったり自転車で
舗装もされていない砂の道をゆ〜ったりと自転車でサイクリング。
晴れてると日陰もないので日差しが強い。
だけど、それもいい。
風がとても心地よい。
ハビャーン(カベール)
久高島の東北端の岬「ハビャーン」=”神のまします場所”という意味なんだとか。
ここまで来るとあと半分。
帰りのフェリーとの時間を見ながら、しばらくここでゆっくりする時間が堪らない。
帰りは島の東側のビーチを見ながら…
島の主要な観光スポットは、ほぼ今通ってきた西側に集中しています。
帰りの東側は、ウパーマ(星砂の浜)、シマーシ(貝塚)、伊敷浜、ピザ浜、などのビーチの連続です。
ただし、ビーチといっても海水浴ができそうな砂浜のビーチではなく、サンゴのリーフに囲まれた遠浅の海岸なので、泳ぐことは厳しい。
ちなみに、海を眺めながら自転車でサイクリングするイメージではなく、全て薮の向こう側にあります(笑)↓
久高島での遊び
久高島では自転車一周以外にもダイビングやシュノーケリングなどの海遊びができるショップもあります。参考:海のレジャーシーブラザー|080-1766-7076(西銘さん)
って人もいると思いますが、やめた方が良いです。
久高島の海は外洋に面しているので、時間によっては潮の流れが非常に激しく海に慣れた人でも危険です。それに、基本的には島内で裸はご法度ですからプロ付き添ってもらった方が安心です。
それから、僕も久高ダイビングをしてみたいなぁ…と思っているのですが、ダイビングは朝発が鉄則ですから島内の民宿などに宿泊して翌朝出発というプランがおすすめ。
一度は行ってみてほしい久高島
久高島は一歩踏み出せば事前情報ない人でもその神聖さがわかるほどの雰囲気ある島です。
裸ご法度だったり、禁足地が多くあったり、日陰がないので日当たりを直接受けて丸焼けになったり…久高島ならではのルールや風習が多く残ってますが、本当に静かで風の音しかなく海沿いに行けば心を洗われて穏やかな気持ちにさせてくれる島です。
ぜひ行ってみてくださいね(^ ^)
※行かれた方のコメントも下のコメント欄よりお待ちしております♪